探究型学習で「学びに向かう意欲」を養い、
国際社会で活躍できる人間を育成する

順天中学校・高等学校

和算の研究者であった福田理軒(りけん)が創立した順天堂塾に始まる同校。建学の精神は「順天求合(自然の摂理にしたがって真理を探求する)」。その精神に従って探究型学習を追求。特徴のある国際・福祉教育を通して、国際社会で活躍できる豊かな人間性を育てている。

順天中学校・ 高等学校
片倉 敦副校長

 英知をもって国際社会で活躍できる人間を育成する」というのが、順天の教育目標。そのために、6年間一貫教育で育てる三つの“資質と能力”を明確化している。その三つとは、「創造的学力(主体性)」「国際対話力(多様性)」「人間関係力(協働性)」。

 中等部では“探究学習”を基本に、教科学習に適した学び方を実践している。主要3教科は、時間をかけて体系的に知識を積み重ねてゆく「系統学習」。理科・社会は、自然や社会に対する科学的な思考を身に付ける「探究学習」。芸術や道徳はクロスカリキュラムを展開する「総合学習」とし、知識の獲得と思考力の深化を図る。

「大切にしているのは、学びに向かう気持ちです。全ての教科に体験的な課外活動を組み入れ、生徒たちが学びの面白さに気付き、それを深掘りしてゆく指導をします。一言で言えば、主体的に学ぶ意欲を育てること。物事を“探究”し、興味を持つことで、初めて学ぶマインドが育つと考えています」。片倉敦副校長はそう語る。

 こうした教育は、生徒たちの活動に表れている。例えば昨年度、シンガポールで開催された、アジア地域の中高生のための「GLS(グローバル・リンク・シンガポール)」の科学部門で、高3の女子生徒が英語で研究発表を行い、3位を受賞した。テーマは“蜂蜜の抗菌性に関する検証”。その成果に刺激を受け、今年度は23人の生徒が参加する。

国際・福祉教育を通して
豊かな人間性を育てる

 同校ではまた、国際教育・福祉教育にも力を入れている。国際教育では、海外校との交流や留学を含めた海外体験の機会が多くあり、SGHの活動として、フィリピンのフィールドワークに挑戦。地元の高校生や児童養護施設の子どもたちとの交流を行いながら、衛生問題など発展途上国が抱える課題の解決策を探り、正しい手洗いの指導や“布ぞうりで破傷風を予防する”プロジェクトを推進している。

 福祉教育では、身近な地域における活動から海外NGOへの協力まで、多くのボランティアプログラムを用意。中学の総合学習では、保育園や地域の施設を訪問し、高齢者や障がい者と共に学ぶワークショップを実施している。言葉や文化の違いを超えて交流を行い、課題に気付くことで、世界的視野で生きる力や豊かな人間性を育んでいるのだ。

「秋田大学医学部に進学した卒業生が、医学部へ進学した後輩たちに声を掛け、無医村に住むザンビアの農民たちのために診療所建設を支援する“ザンビア・ブリッジ企画”に現在取り組んでいます。原点にあるのは“人を助けたい”という熱い思い。彼らはまさに、本校が目指す“英知をもって国際社会で活躍できる人間”を体現してくれています」と片倉副校長。順天の6年間で培われる力は、社会に出てから真価を発揮する。

※「SGH」……スーパーグローバルハイスクール
SGH指定校としてさまざまな活動を実践してきた順天中・高。その試みは今も継続されている。写真はフィリピンでのフィールドワークの際の集合写真
順天中学校・高等学校
https://www.junten.ed.jp/
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