“やり抜く力”を育成する、
文武両道の伝統男子教育を実践

成城中学校・成城高等学校

1885年に陸軍士官学校の予備校として創立された伝統のある男子校。教育理念は「知・仁・勇」を備えた人間力の高いリーダーを育てること。文武両道の校風を受け継ぎながら、近年はグローバル教育にも力を入れる。現在は中高完全一貫校へと移行中である。

成城中学校・ 成城高等学校
栗原卯田子校長

 1885年に創立、社会に有為な人材を育てる伝統校として歴史を刻んできた。教育方針は草創期から変わらず、「知・仁・勇」を育むこと。現代的にいえば、教養と賢明な知性、思いやりの心、困難な課題に挑戦する勇気を持ち合わせた「人間力」、そして“やり抜く力”、を身に付けることである。

 近年はその教育方針を踏まえ、文武両道主義に基づいた「伝統男子教育」と「成城版グローバル教育」の両輪で、次世代リーダーの育成に取り組んでいる。伝統男子教育を象徴するのは、90年以上の伝統がある「臨海学校」だ。修泳に参加する中1の命を守るため、高2の各クラブの精鋭たちが、泳ぎの指導や安全のサポートを行う。後輩たちはその先輩の姿に憧れ、自分のロールモデルとして見る。

 成城版グローバル教育は、6年前から本格的に始まった。カリフォルニア大学など世界のトップ校の学生を招いて行う、自己確立のための「エンパワーメント・プログラム」。海外で、文化や価値観の異なる人々と交流し、リーダーシップを高めるために実施される、オーストラリア・台湾での「グローバルリーダー研修」等々。

 これらの取り組みはすっかり定着し、その成果は卒業生の進路に反映されている。

“やり抜く”ことを
実現する先輩たち

 栗原卯田子校長が同校に就任したとき中学に入学した生徒たちが、今春卒業した。

「文武両道で頑張る生徒たちが多く、硬式野球部のエースは甲子園予選で4回戦まで投げ抜いて、現役で慶應大学へ。バスケットボール部のキャプテンは数々の壁を乗り越えて、同じく現役で慶應大学へ。臨海学校の修泳で後輩たちをリードした水泳部の部長は、塾通いもせず現役で早稲田大学へ。決して平坦(へいたん)な道ではなかったのですが、彼らは“やり抜く”ことを実現してくれました」と、栗原校長は振り返る。

 また、当時中2だった生徒の3人は、卒業後、グローバルリーダー研修で訪れた台湾の大学に進学した。理系に進学した学生は、現地でITを学び優秀な成績で学費免除の特待生となり、国際経営を学ぶ学生は英語と中国語を習得、台湾を拠点に東南アジア各国のインターンシップやボランティアに飛び回っているという。

「彼らがそろって言うのは“後輩も自分たちに続いてほしい”という言葉。成城での6年間の成果が、その言葉に表れている。それが一番うれしかったですね」と栗原校長は語る。

 校訓では「自学自習」をうたい、探究型学習にも力を入れる。「自修館(自習室)」には卒業生のチューターが常駐し、後輩たちの学習をサポートするという好循環が生まれている。今年度から高校募集を廃止して中高完全一貫校としての歩みを始めた同校。2019年度入試も多数の志願者数を集め、伝統の男子教育が新たな脚光を浴びている。

6年前から行われている「"成城版"エンパワーメント・プログラム」。生徒たちの視野が海外に向くきっかけにもなっている
成城中学校・成城高等学校
http://www.seijogakko.ed.jp/
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