学び続ける教師の下で生徒は育つ
“自立と自律”の教育目標で進学実績が上昇

東京都市大学付属中学校・高等学校

成城学園前駅から徒歩10分。恵まれた環境に立地するキャンパスの中で、男子の発達段階に合わせた科学的な教育が施されている。教師自身が学ぶ姿勢を見せ、自立と自律を促すことで、生徒たちは6年間で大きく伸びる。多くの志願者を集める注目校だ。

東京都市大学付属中学校・高等学校
長野雅弘校長

「超一流校になる可能性を秘めている学校です」

 そう語るのは、就任2年目を迎えた長野雅弘校長だ。

 東京都市大学(前身は武蔵工業大学)の付属校である同校は、都内男子校では志望者総数が9年連続でトップクラス、帰国生入試の受験者数も男子校では全国有数という快進撃を続けている。

 大学進学実績も上昇中で、2019年度の入試では、東大・京大・東工大・一橋大などの国公立大に69人、早慶上理に170人、MARCHに270人。さらに国立の東京医科歯科大をはじめ、私大を含めた医学部医学科に22人の合格者を出した。

「現在の高2生は、全国的な記述模試の平均偏差値が62・8と過去最高の数字です。実績が出ている理由は、“学び続ける”教師の姿勢にあると思います。学ぶ教師の下で生徒は育つ、というのが教育心理学の基本であり、本校は生徒の憧れとなる教師が多いのです」(長野校長)

男子の発達段階に合わせて
カリキュラムを組む

 長野校長が赴任して最初に手掛けたのは、「自立と自律」を教育目標として明確化したことだった。自立とは、大人に依存しないで行えるようになること。自律とは、他者の判断や指示によらず、自分自身で判断し行動すること。この自立と自律は、日常の行動の場面で自己決定の経験を積み重ねる中で達成されるため、同校ではあらゆる場面で生徒たちに複数の選択肢を与え、“自分で考えて行動させる”ことを徹底している。

「自己決定を行うことで、失敗や苦しみに直面することもありますが、子どもたちはそうした緊張や安堵から“生きる実感”を得る。それが健全な精神の発達につながるのです」

 長野校長はまた、男子校の特性を生かした教育に注力する。中等教育期間の男女の成長差は大きく、それぞれの差異が顕著になってくる時期だからこそ、別学での教育が最適だと考えているからだ。例えば同校では、中1で社会の規律や規範をしっかりと教え、高校に上がるまで、焦らず基礎学力を徹底して固める。男子の正しい発達段階に合わせてカリキュラムを組んでいるので、6年間で成績が大きく伸びる生徒が多いという。

 帰国生の人数は全校の約6分の1になるが、国際学級を設けず、英語は取り出し授業(※)で対応する。そのためクラスでは、帰国生と一般生が互いに刺激し合い、グローバルな空気が自然に醸成される。理系大学の付属校ということもあり、中学3年間の科学実験のテーマ数は60に達し、約100時間の実験時間を費やす。また校内には8600平方メートルの広い人工芝のグラウンドがあり、クラブ加入率は93%と部活動も活発だ。

「志望者が増えたことより、志望度の高い生徒(第1志望)が多く入学してくれるようになったのがうれしい」と語る長野校長。伸びる進学校の活力が伝わってくる。

※「取り出し授業」……英語運用能力の高い生徒のための特別授業
"トシコー"の中学3年間の科学実験時間は、約100時間! 約60テーマの実験と向き合い、分析と考察を繰り返しながら主体的な学びを獲得していく
東京都市大学付属中学校・高等学校
https://www.tcu-jsh.ed.jp/
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