下半身が崩れれば上半身も崩れてしまう

――そんなにたくさんですか! でも、さすがに反り腰で頭痛にはならなそうですよね?

いえいえ、それも大きく関係しているんです。
そもそも、体というのはすべてがムダなく連動しています。
体は、もっとも大事な臓器である心臓と脳に血流がたくさん流れて、体内が循環することで内臓が働き、日々の活動がスムーズにできるようになっているんです。
しかし、そのためには体が本来のあるべき形でないといけません。
体が本来の形を崩してしまうと、血流が悪くなり、内臓の働きが悪くなり、それが前述した痛みなどの症状で出てくるんですね。
卵が先か鶏が先かになりますが、反り腰などで下半身のバランスを崩している人は、上半身のバランスも崩していることがほとんどです。
頭痛や肩こりなどの症状も、そうしてバランスが崩れていった結果なんですね。頭をもんでも、肩をほぐしても、本当の原因は痛みの出る箇所にはないので改善がほとんどできないんです。

――上半身のバランスを崩す原因はあるんですか?

代表的なのが、肩が内側に入る「内巻き肩」や「猫背」です。
どちらも、「スマホをじっとのぞく」「パソコンを操作する」といった前のめりになる時間が長くなると起きます。また、仕事や日常生活の中でストレスを感じることでグッと体が縮んで前傾になることもあります。
何のケアもしない限り、ほぼ100%の人がこの症状を持っていると言っていいでしょう。

――100%ですか! 前傾になると何がいけないんでしょうか?

内臓機能、特に呼吸です。前傾姿勢が続くことで横隔膜がつぶされますよね。
そうすると必然的に呼吸が浅くなります。体に行き渡る酸素が充分でないので血流も悪くなり、自律神経も乱れ、それが「頭痛」や「めまい」「精神的な不調」といった症状にもつながってくるんです。
その状態で「大きく深呼吸をしましょう」と言っても、そもそもの呼吸できる量が少なく改善が難しいんですよ。

――そう言われるとたしかに各箇所が連動していますね!

はい、すべてが有機的につながっています。
先ほどは女性の例を多く挙げましたが、実は反り腰は男性にもあり、経営者や講演家、接客業の人など、人に見られる職業では典型的な症状なんです。
そういう方は、もれなく上半身にも下半身にも爆弾を抱えています。

――爆弾ですか!? どうして人前に出る職業の人に多いんでしょう?