SDGs(持続可能な開発目標)をよく耳にするようになり、企業もその達成に積極的である。そう思われるかもしれないが、実際はどうか。筆者らは、ほとんどの取り組みが広報キャンペーンであり、CSRの延長にとどまっていると厳しく批判する。社会課題の解決は単なる社会貢献ではなく、競争優位の確保につながる。本記事では、SDGsを達成するための5つのアドバイスを示す。


 国連で合意された持続可能な17の開発目標(SDGs)は、世界の最も切迫した課題への取り組みに民間部門を関わらせるよう、明示的に策定されている。

 国連が掲げる15年間(2015~2030年までに)という時間軸の4年目に入ったいま、こんな問いが浮かび上がる。はたして企業は、真剣な解決策を実際に推し進めているのか。それとも、うわべだけで中身を伴わない広報キャンペーンと化した活動を、世界中で大々的に始めているにすぎないのだろうか。