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チームや部下との連絡で使用する“メール”や、部下の目標を管理する“KPI”。これまで当たり前に使われてきた制度やツールは、今もなお、本当にチームにとって必要なものなのか。サイボウズのオウンドメディア「サイボウズ式」で編集長を務める藤村能光氏は、社内メールやKPI設定は必要ないと断言する。藤村氏が試行錯誤を経て見つけた、“自由すぎるチーム作り”の仕組みとは(本稿は藤村能光『「未来のチーム」の作り方』(扶桑社)の一部を再編集したものです)。

社内メールって本当に必要ですか?

 メールは仕事に欠かせないツールであり、どういった会社にいてもメールなしで仕事を回すことは考えられないでしょう。もちろん、僕も「社外の人」に連絡をする場合は、メールを使います。ですが、「チーム内のコミュニケーション」という観点でメールについて考えると、そこには明確な弱点があります。

 メールは手紙を語源としているように、基本的に1:1のやりとりがメインのコミュニケーションツールです。もちろん、CCやBCC、メーリングリストの機能を使えば複数人ともやりとりできますが、大きなプロジェクトなど多くのメンバーが参加する業務でメールを使いだすと、途端に業務効率が落ちます。活発なプロジェクトなら、完了までに数十〜100件以上のメールが飛び交うなかで、読者の皆さんも「あれ、スケジュールが記載されたメールはどこにいったっけ?」「プロジェクトメンバーのあの人にメールを送信し忘れてしまった」など、不便な経験をしたことがあるはずです。

社会人になった若い世代が驚く「メールの不便さ」

 平成になって僕たちの仕事を大きく変えたのは、スマートフォン(以下スマホ)です。スマホには、フェイスブックのメッセンジャーやツイッターのダイレクトメール、LINE、Slackなど、知人やチームで簡単にコミュニケーションできるアプリがあります。

メールの場合
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 今の若い世代の方はデジタルネイティブで、スマホをバリバリ使う人たちです。LINEのようなコミュニケーションアプリを使って、短文で気兼ねなくメッセージやスタンプを送り合うことが当たり前になっているのです。もちろん、グループチャット機能も使いながら、複数人でやりとりすることにも慣れています。電子メールのように受信ボックスを開き、そこからひとつひとつメールを開封していくのではなく、LINEを開くとこれまでのメッセージのやりとりがすべて一画面上に表示され、スワイプ操作でどんどん過去のメッセージをさかのぼって見るような使い方を、当たり前のようにしています。

 そんな世代が会社に入り、仕事でメールを使うようになると、その非効率さに驚くはずです。メールの不便さを、あるプロジェクトを進めている場合をモデルケースに考えてみましょう。メールを使う場合はプロジェクトの担当者が、別の担当者にメールを送り、主担当者ではない人にはCCで送信することが一般的です。そして、メールアドレスに追加されていない人は、このやりとりを直接見ることはできません。

 また、たとえ宛先に関係者全員を入れた場合でも、その情報が関係者全員にとって必要なものではない場合があります。要するに、情報の送り手と受け手が、対等ではない状態です。