数あるビジネス書要約サービスの中でもトップを走る「flier(フライヤー)」。ネタバレになって本の売れ行きを邪魔しているのかと思いきや、出版社の販促にも寄与しているという。

「本を読まずして内容を知りたい」
急増するニーズ

ビジネス書の要約サイトが人気ですすきま時間に話題のビジネス書の要約文をスマホでサッと読める。こうして手軽に有益なネタを仕込めることが人気の秘訣である

 日々、厳しい競争にさらされている現代のビジネスパーソンにとって重要なのは、より多くの有益なネタ、ノウハウを自分の頭の中に仕込むこと。そんなインプットに最適な手段の1つが、適切なビジネス書を読むことだ。しかし、ビジネス書を読破するには数時間はかかり、多忙を極める中でその時間を確保できないことも現実だ。

 そうした中、前年の2倍に上る約38万人の会員を集め、ビジネスパーソンから人気を集めているサービスがある。それが、ビジネス書の“要約文”をアプリやサイトで手軽に読むことができる「flier(フライヤー)」だ。

 新刊のビジネス書を中心に、約4000字にまとめて10分程度で読める要約文を、毎日アプリやサイト上にアップデートしている。アーカイブには、2013年のサービス開始以来書かれてきた、新刊、話題のベストセラー、名著のビジネス書など合計約1800冊もの要約文を所蔵。月額500円のシルバー会員は毎月5冊まで閲覧可能で、同2000円のゴールド会員は全ての要約文が読み放題だ。

 だが、他にも似たようなサービスを運営しているサイトは複数ある。それだけ「本を読まずして、内容を知りたい」ニーズは高く、供給側もビジネスチャンスと捉えて、参入と競争が激しくなっているわけだ。