そのうちGさんはクラスのアイドル的女子と付き合うことになった。不良とアイドルが付き合う、思春期生徒間に見られる定番の現象である。しばらくうまくいっていたがクラスのもう一人のアイドルがGさんに言い寄って、Gさんは若気の至りを発揮してその女子生徒と浮気をする。誰が吹聴したのか、浮気の事実は瞬く間に周知となり、Gさんの彼女は激怒した。

 このGさんの彼女が、アメリカのスクールカーストでいう“queen bee”的なポジションで、他の女子生徒のリーダーたる存在であった。彼女は女子生徒間にGさん排斥令を出し、それを知った男子生徒もGさんをさらに遠ざけるようになった。

 Gさんの孤立は深まったが、憂鬱(ゆううつ)に感じるより先に怒りが湧いた。元カノとなったqueen beeから公然で責められた折、「うるせー!」といってあたりの物を破壊しまくった。その後も、廊下で自分の方を見て笑っていた男子生徒を追いかけまわすなどを繰り返し、周囲からの認識は“要注意人物”から“危険人物、というより危険物”へと改められた。

 同窓会についてGさんに尋ねると、「俺のところに通知がくるわけない(笑)」と答えたが、「もしきたらどうするか」と突っ込んで聞くと、

「あの頃みたいに暴れる元気はもうないし、当時のみんなに『悪いことしたな』って気はさすがにあるんで、まず出席できないな」(Gさん)

 とのことである。

 出欠席を迷う理由は本稿で取り上げたもの以外にも通りさまざまあるが、そうしたネガティブ要素を加味した上で、まだ出席したいと思えるならぜひ出席するべきである。社会人になってから知り合う人には、元から利害関係や競争意識が絡んでくることが多い。

 純粋な交友関係を楽しめる相手の筆頭といえばやはり同窓生であり、「こんな大人になっちゃった」と互いの不出来を笑い合うことができるのも、利害と競争から離れた場所にいる同窓生が相手ならではである。

 プラスとマイナスをてんびんにかけ、どちらに傾くか。現在の自分を自慢したい人以外にとって、同窓会の報せはなかなか悩ましいもののようである。