【ベルリン】欧州内での影響力争いで、アンゲラ・メルケル独首相は、エマニュエル・マクロン仏大統領に押されつつある。メルケル氏の有力なライバルとして、マクロン氏の存在感が高まりつつある。  欧州連合(EU)各機関のトップ人事を決める話し合いはマラソン協議となったが、最終的にはメルケル氏がマクロン氏に屈服する形となった。これは、メルケル氏の影響力低下を示すこれまでで最も明確な兆候だ。  メルケル氏は欧州で最も在任期間が長い首脳の1人だ。同氏が最初に首相に就任したとき、米国の大統領はジョージ・W・ブッシュ氏だった。