マクロ経済スライドを廃止、あるいは中止するという主張や公約は、2004年の年金改正以前へ戻ることだ。

 それは、その前からずっと行われてきた保険料率を引き上げるやり方に戻ることである。

 消費税を下げろと言いながら、保険料を上げるのではダブルスタンダードである。

維新と共産党で
「文通費」の領収書“論争”

 消費増税に関連しては、維新と共産の論争が面白い。

 3日の党首討論では、消費増税の痛みを国民に求める代わりに、国会議員が自らの歳費などを削る問題も議論があった。

 維新の松井代表は他党の党首に質問するコーナーで、共産党の志位委員長を指名した。国会議員が毎月100万円支給されている「文書通信交通滞在費」(文通費)について取り上げた。

 志位委員長が過去の党首討論で、使途を明確にするため領収書の公開を約束したと指摘し、それが実行されていないと質した。

 これに対し、志位委員長は党のホームページで使途を公開していると反論した。

 ただし筆者が調べてみると、実際は党所属議員全体の支給額を一括で管理・公開しており、維新のように国会議員1人ずつは公開していない。

 党首討論では質問や答弁の時間に制限があったので、このやりとりはそれで終わりかと思ったら、志位委員長は、逆に、維新に所属する議員の文通費の使途報告書を取り上げた。

 文通費が維新の支部に寄付されている点を指摘。領収書を発行したのも受け取ったのも同じ維新議員であり、ブラックボックスだと批判した。

 党首討論でのこの問題をめぐるやりとりはこれで終わりだったが、ネットでは、志位委員長の、領収書の発行者と受領者が同じだという発言を受けて、「セルフ領収証」だと維新をやゆした言葉が出回った。

 党首討論では、志位委員長が松井代表に返す刀で切り返したかような印象もあったが、筆者は志位委員長の発言は墓穴を掘ったと考えている。