7月10日、日銀が発表した6月の企業物価指数速報によると、国内企業物価指数(2015年=100.0)は前年比でマイナス0.1%となった。マイナスとなるのは2016年12月以来2年半ぶり。写真は川崎市の工場地帯で2012年10月に撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日に発表した6月の企業物価指数速報によると、国内企業物価指数(2015年=100.0)は前年比でマイナス0.1%となった。マイナスとなるのは2016年12月以来2年半ぶり。米中貿易摩擦への懸念再燃を受け、国際市況が下落したことが押し下げ要因となった。ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比プラス0.3%だった。6月の指数は101.2。

 前月比はマイナス0.5%で、2ヵ月連続のマイナス。5月に比べてマイナス幅は拡大した。

 米中貿易摩擦に対する懸念は5月に入って再び強まり、原油や銅、アルミニウムなどの商品市況の下落へとつながった。このため、石油・石炭製品は前年比5.5%の下落(5月は1.0%上昇)とマイナスに転じたほか、銅などの非鉄金属が同9.3%下落(5月は6.2%下落)、スクラップ類は同15.4%下落(5月は9.8%下落)へと下落幅を拡大させた。

 さらには、堅調な内需に支えられて上昇が続いていた鉄鋼は前月比で横ばい、前年比でも1.1%上昇(5月は1.4%上昇)へと上昇幅が縮小した。

 日銀幹部は「今後の展開は、米中貿易摩擦の帰すうや市場の見方に依存する」と述べ、米中貿易協議の行方やそれを受けた世界経済・商品市況の動向を注視するとしたほか、内需にも注意を払う姿勢を示した。

 米中貿易摩擦を巡っては、6月29日の米中首脳会談で、米国は3000億ドル分の中国製品への追加関税を見送り、両国は貿易協議を再開することで合意した。また、原油価格は6月中旬から強含んでいるが、こうした変化は、今回の企業物価指数には反映されていない。

 公表744品目のうち、前年比で上昇したのは378品目、下落は275品目だった。上昇と下落の差は103品目で、前月と変わらずだった。

(清水律子 編集:田中志保)

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