日本の輸出規制措置は
韓国経済を直撃

 日本の対韓国輸出規制強化によって、韓国の半導体業界が打撃を受けることは、韓国経済の致命傷になりかねない。韓国の国内総生産(GDP)の37%は輸出が占め、半導体は輸出の20%を占めている。世界の半導体市場でサムスン電子とSKハイニックスは50%を超えるシェアを持ち、ディスプレーはLGディスプレイとサムスン電子でシェア30%を占めている。

 文大統領は8日に青瓦台で主宰した首席秘書官・補佐官会議で、この問題は前例のない非常事態と認めた上で、「韓国企業に被害が実際に発生する場合に、わが国政府としても必要な対応を取らざるを得ない」「日本側の措置撤回と両国の誠意のある協議を求める」「政府は企業とともに被害を最小限に抑える短期的な対応と処方箋を抜かりなく講じる」と述べた。この問題で文大統領が初めて表明した立場だ。

 だがこれに対し、世耕弘成・経済産業相は、「今回の措置は輸出管理を適切に実施する上での必要な日本国内の運用見直し」であり「協議の対象ではなく、撤回も全く考えていない」と直ちに拒否した。

 文大統領が前面に立ち、日本への対応を指揮するようになったのは、韓国政府にとって一歩前進ではある。しかし、その中身に全く新味はなく、経済官庁がまとめた案を基に指示しただけだった。

財界も見放した
文大統領の対策

 文大統領は、「短期的な対応と処方箋を抜かりなく講じる」と述べたが、韓国政府が今検討している対策は、好意的に見ても中長期的対策であり、当面の効果は期待できない。その間に韓国経済が被る損失は計り知れない。

 10日に白芝娥(ペク・ジア)在ジュネーブ代表部大使は、WTOの商品貿易理事会のその他の議題において、「日本は政治的動機で貿易制限措置を取った」「韓国企業だけでなく世界の貿易にも否定的な影響を及ぼす」「日本側は国際的な貿易ルールに違反しており、措置の撤回を強く求める」と訴えた。これに対し日本の伊原在ジュネーブ代表部大使は「規制措置ではなく、安全保障に関する貿易管理上の見直し」であり、「韓国を簡素化手続きの対象から通常の手続きに戻したものでありWTOの協定上問題はない」とその訴えを退けた。韓国がWTOに提訴したとしても、結論が出るまでには数年要するといわれる。

 文大統領は、「部品、素材、装備産業の育成を最優先事項の一つとして企業を支援する」とし、このため毎年予算を1兆ウォン割り当てるという。