塩野義製薬の手代木功社長7月17日、創業141年の塩野義製薬の手代木功社長は、製薬業界の未来図を模索しながら、後継者を社外から登用することも視野に人選を進める。写真はロイターのインタビューに答える同社長。6月に東京で撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

[東京 17日 ロイター] - 薬の町として知られる大阪・道修町に本社を構える創業141年の塩野義製薬。足元では好調な業績が続くが、薬の特許切れに伴って収益が激減する「特許の崖」が迫る中、切れ目のない成長に道筋を付けられるかが課題だ。同社の手代木功社長は、製薬業界の未来図を模索しながら、後継者を社外から登用することも視野に人選を進める。

9年後の危機

「埋めるべき穴が大き過ぎる」──。ロイターのインタビューに応じた手代木氏は、今後訪れる危機への警戒感を隠さなかった。

 2028年、塩野義は好調な業績を支える抗HIV薬「テビケイ」の特許切れを迎える。この薬は、他の3つの抗HIV薬にも配合されており、特許が切れればその影響は全てに及ぶ。

 昨年度はこの4つの薬だけで、総売上高の約35%に当たる1200億円超を稼いだ。

 一般的に新薬の開発には10年以上かかるため、塩野義にとっては今が正念場だ。「薬だけで埋められる穴でもないだろう」と話す手代木氏は、収益源の多様化に向け、薬以外の事業も拡大する構想を抱く。