ウォール街7月16日、米取引所ナスダックと米金融大手シティグループは2年前、ブロックチェーン技術によって私募証券取引の決済を効率化する新システムをお披露目し、「世界の金融セクターにおける一里塚だ」(ナスダックのアデナ・フリードマン最高経営責任者=CEO)とぶち上げた。写真は3月7日撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米取引所ナスダックと米金融大手シティグループは2年前、ブロックチェーン技術によって私募証券取引の決済を効率化する新システムをお披露目し、「世界の金融セクターにおける一里塚だ」(ナスダックのアデナ・フリードマン最高経営責任者=CEO)とぶち上げた。

 しかし事情に詳しい人物によると、このプロジェクトはその後進展していない。試験段階ではうまくいったが、全面的な採用となると費用が便益を上回ったからだ。

 ブロックチェーンは「キラキラした幻想」であり、大規模な採用にはなお「時間を要する」とこの人物は言う。

 銀行から大手小売企業、IT企業に至るまで、企業はブロックチェーン技術の採用に数十億ドルを投じてきた。しかし過去4年間に発表された大企業絡みのプロジェクト33件を検証し、プロジェクトに携わった10人以上の企業幹部に取材したところ、この技術はまだ成果を発揮していない。

 うち少なくとも10件は試験段階で止まっている。その先に進んだプロジェクトも、まだ幅広い利用に至っていない。

 一部の企業幹部によると、規制の壁がプロジェクトの実行を遅らせる例が多い。最近ではフェイスブックの暗号資産(仮想通貨)「リブラ」導入計画が世界中の規制当局から反発を買ったため、当局の監視は今後も厳しくなる一方だろう。