「ちょうど、誰が誰かわかりづらくなったタイミングでした。社員数が20人くらいのときは、皆で会話することが当たり前だったんですが、30人規模になると急に“顔はわかるけど話したことのない人”が出てくるんです」(宮田社長)

 そこで部活制度を設けたところ、他部署の社員同士でのコミュニケーションが活発になったという。

 また、「人数が増える前に導入することが肝心」だと宮田社長は語る。組織が拡大していき100人規模になると、中途採用で専門性の高い人材が入社するケースが増える。そうすると、より業務上関わりの薄い部署が増え、コミュニケーションが希薄になりやすい。

「100人規模になってから導入しても、社員の86%が使うほど浸透はしなかったでしょう。人数が増える前からすでに社内制度として浸透していたから、うまくいったのだと思っています」(宮田社長)

同僚たちの業務を離れた新たな一面を見られる

 SmartHRで実際に部活制度を利用する社員に、感想を聞いた。

 入社したてで、最近初めて部活制度を利用した新入社員は、「部活初参加の5000円ボーナスもあるから、みんなから声をかけてくれることもある」と語る。

「関係性が出来上がっている社員同士の飲み会に自分から入るのは、心理的なハードルが高いですが、部活という理由があると気軽に参加できるのがいいですよね」

一番人気のうなぎ部(提供:SmartHR)

 部活制度を導入直後から利用している社員は、「部活で少しコミュニケーションをとったことがあるだけで、仕事で関わることになったときにやりやすくなります。また、得意なことや趣味など、みんなの業務以外の新たな一面を見られるのが面白い」と効果を実感している。

 さらには、部活制度を通じて新たな趣味を見つけた社員もいる。

「蹴球部でやるフットサルにはまったのをきっかけに、部活以外でもメンバーと結構な頻度でフットサルをするようになりました。運動するモチベーションが上がり、以前よりもオフの時間が充実している気がします」

 業務で直接関わる機会がないと、ほかの社員に自らコミュニケーションをとりにいくのに抵抗がある人も多い。しかし、部活制度があれば、自分の好きなことを通じて会話ができるので、共通の話題も見つけやすく、すぐに打ち解けられる。

 今の時代に合ったルールをつくり、最適なタイミングで導入すれば、思わぬ効果が期待できるかもしれない。