フロムスクラッチの現在の社員数は、福岡オフィスも含め約200名。今後は新卒・中卒あわせて1年後には100名、3年後には600名を新たに採用予定だという。そのほとんどが、カスタマーサポートとセールスだと安部氏は語る。これはすべて、今はまだ広まりきっていない「データ活用」という言葉が市民権を得たとき、動き出せるようにするための仕込みになる。

元社員の告発、そして労務制度の刷新

 フロムスクラッチといえば、5月に元従業員がブログで「新宿労働基準監督署から賃金未払の是正勧告があった」と告発したことも記憶に新しい。その後SNSでは、「目標達成できなかった社員を丸坊主にする」「社長の家に呼び出され、テレビゲームをしている様子を見させられる」といったコメントを匿名で投稿するアカウントも現れた。

 この騒動の真偽について安部氏にたずねたところ、「ブログに関しては当人がいることなので、詳細なコメントは控えさせていただきます。SNSでの誹謗中傷もありましたが、事実無根であることが多い。弁護士や専門家に相談をしていますが、あまりにも悪質なもの以外の個別対応はキリがないため、こちらも回答は控えさせていただきます」とコメントするにとどまった。

 一方で、一連の騒動を受けて、(1)裁量労働制を撤廃し、原則固定労働を採用(一部保守エンジニアなどは除く)、(2)センターコントロールにより、社内PCの使用時間を8時50分~20時までに制限、(3)年次有給休暇の取得率目標を100%に設定、(4)社外監査役を設置したガバナンス強化――の4点を実施したと説明した。

「会社のステージをプライベートカンパニーからパブリックカンパニーへ変容させるよいきっかけになったと捉えています。これからも従業員にとって、より一層働きやすい会社へと変革してまいります」(安部氏)