ニュージーランド準備銀行
8月14日、マイナス金利政策は、欧州や日本など慢性的な物価低迷に苦しむ地域や国だけが採用する非伝統的な戦略だとみなされてきたが、足元では好ましくない通貨高への対応策として魅力を感じる中央銀行もいくつか出てきている。写真はニュージーランドのウェリントンのニュージーランド準備銀行(RBNZ)。2017年7月撮影(2019年 ロイター/David Gray)

[東京/ウェリントン 14日 ロイター] - マイナス金利政策は、欧州や日本など慢性的な物価低迷に苦しむ地域や国だけが採用する非伝統的な戦略だとみなされてきたが、足元では好ましくない通貨高への対応策として魅力を感じる中央銀行もいくつか出てきている。

 アジアでは米中貿易摩擦の悪影響が拡大する中で、オーストラリアからインド、タイまで積極的な利下げに踏み切る動きが見受けられる。

 特にニュージーランド準備銀行(RBNZ)は7日に50ベーシスポイント(bp)という予想外の大幅利下げに踏み切ってニュージーランドドルを3年半ぶりの安値に押し下げた後、オア総裁がマイナス金利導入の可能性に言及した。RBNZと言えば、約30年前に物価目標を採用したことで、先駆的な金融政策を打ち出す中央銀行として知られている。

 副作用の大きさから否定的な意見もあるマイナス金利を検討する動きが広がっていることは、世界中の中銀が抱える悩みの深刻さを如実に物語る。世界的な景気減速に見舞われている以上、為替レートの上昇で自国経済が打撃を受けるのを防ぐためには「劇薬」にも頼らざるを得ないからだ。

 米中摩擦による世界的なサプライチェーンと製造業活動の打撃を受けて、アジア諸国が依存する輸出の伸びは減速し、一部の中銀は通貨安を通じた輸出底上げを期待して利下げを実施。ただこうした措置は通貨切り下げ競争への懸念を生み出し、より過激な政策手段を考慮する当局者が出てきている。