中国が仕掛ける「白色テロ」8月20日、中国は政治弾圧や解雇、スマートフォンの検査など、「白色テロ」を仕掛けてきている──。写真は香港の空港で2016年5月に行われたキャセイ・パシフィック航空のイベントで撮影(2019年 ロイター/Bobby Yip)

[香港/シンガポール 20日 ロイター] - 中国は政治弾圧や解雇、スマートフォンの検査など、「白色テロ」を仕掛けてきている──。香港デモを巡る中国政府の対応に、キャセイ・パシフィック航空の操縦士や客室乗務員らが恐怖を募らせている。

 キャセイは中国の要請に応じ、デモに参加した操縦士2人を解雇したのに続き、ルパート・ホッグ最高経営責任者(CEO)が先週辞任した。

 民主派弁護士でもある別の操縦士ジェレミー・タム氏は20日、内部の政治圧力に耐えかねて自身とその他従業員が退職したと明かした。同氏は自身のフェイスブックのページに「(中国民用航空局が)香港に手を伸ばし、地元航空会社に直接圧力をかけたことは、紛れもない白色テロだ。政治裁判のせいで、第一線で働く社員からCEOまでが退職した」と記した。

 白色テロとは、権力者側による敵対勢力への直接行動を指すもので、香港では恐怖感を生む匿名行動を表すのによく使われる表現だ。

 従業員8人へのインタビューと、従業員専用の2種類のフェイスブックページへの投稿によると、ホッグCEOの辞任は、従業員2万7000人の同社全体を恐怖に陥れたという。

 地域子会社キャセイ・ドラゴンの客室乗務員は「わが社で白色テロが起こっている。私たちはちょっとしたおしゃべりですら、政治的な話をするのを非常に警戒している」と話す。