香港の地下鉄駅で警察と対峙する抗議活動参加者8月22日、民主化運動に揺れる香港では、平和的な抗議活動と並び、正当な政治表現としての「実力行使」の考えが、次第に主流になりつつある。写真は21日、香港の地下鉄駅で警察と対峙する抗議活動参加者(2019年 ロイター/Tyrone Siu)

[香港 22日 ロイター] - パンと名乗る香港の男性は、自分のことを中流層の平和的な学生だと考えている。だが6月初め以降、彼はこの街の自由を守るためだとして、自分の身を危険にさらしてバリケードを築いたり、警官にレンガを投げている。

 世界で最も安全な都市の1つである香港は、すでに11週間続く非組織的な民主化運動に揺れている。平和的な抗議活動と並び、正当な政治表現としての「実力行使」の考えが、次第に主流になりつつある。

「暴力で暴力に対抗できないのは分かっている。でも時には、政府などの関心を引くために攻撃性が必要だ」

 先週末、香港の空港で警官隊と衝突した夜間の抗議デモに参加していた22歳のパンさんは、こう主張した。

「石を投げたり、傘を使って他人の盾になったり、バリケードを作り、物資を届けたり、負傷者を安全な場所に連れて行ったりした。警察に警棒で殴られもした。みなこの状況に少しずつ慣れてきている。そうしないとやっていけない」

 旧英領の香港では6月、特別行政府が提案した中国本土への犯罪容疑者引き渡しを可能にする条例改正案が大規模な抗議活動を引き起こした。