自分より立場が上の人間には媚びへつらい、部下に対しては威圧的にある。そんな上司の下で働いたことがある人も多いだろう。では、自分はそうなっていないだろうか。部下に過度なプレッシャーを与えるとやる気を削ぎ、成果が上がるどころか生産性の低下につながる。筆者は、あなたに対する部下の恐怖心を取り除くための5つの方法を示す。


 部下に対しては威圧的なのに、立場が上の人や顧客には愛想を振りまく。そんな上司の下で働き、悲惨な経験をしたことがある人がほとんどだろう。

 だが、自分自身も同じようなことをしていないか、認識するのは難しい。自分では仕事振りに満足し、部下にコンフォートゾーンを超えるようプレッシャーを与えることで成果を上げていると思っているのかもしれないが、部下があなたを恐れて仕事をしているとしたら、どうだろうか。

 部下が上司のマネジメントをどう感じているかは、業績に影響を及ぼす。

 2018年のある調査によれば、プレッシャーを与えるマネジメントの場合、従業員の離職率は予想値を90%超上回った。だが一方、士気を鼓舞するマネジメントの場合には、予想された離職率を約68%下回った。また、別の研究によれば、有害な上司を持つ従業員は、同僚やリーダーに対する報復といった非生産的な行為に携わることが多いという。

 私はエグゼクティブコーチとして、威圧的な上司に対処しなければならないクライアントや、自分自身がネガティブになりがちなクライアントと仕事をしている。以下に、あなたの下で働く部下が不要な恐怖を経験せずに済むための5つの方法をご紹介する。