シンプルにユーザーのニーズを捉えて、答えを提供する

 前述のとおりGraciaは売り上げの実数を公開していない。だが、年次での成長率は約4倍と好調だ。これについて斎藤氏は「つまらない答えになりますが、シンプルにユーザーのニーズを捉えて、答えとなるコンテンツを提供できていることが一番大きいと考えています」と説明する。ユーザー向けにはメッセージカードを添える、バラエティ豊富な梱包や商品の名入れといった機能を整えていった。それと同時に、自社でロジスティクスを構築し(毎日の発送は同社のオフィスと倉庫がある東京・五反田のビル内で行っている)、在庫の管理システムも自社開発。在庫管理、商品管理、CRM、発送、売り上げの解析など、業者向けの解析ツールも開発している。こういった取り組みがあり、創業2年未満ながら、有名ブランドを含めた商材の仕入れを実現したという。

「正直なところ、創業期はロジスティクスが大事だとは思ってもいませんでした。ですが、仮説に基づいて、淡々と施策を実施していった結果で数字を伸ばしています。『これをやったから爆伸びした』という施策はありません。1つだけ意識していたのは、『ネットを使ってリアルを変える』ということ。(ECという)ネットの機能だけでは競合と差別化しづらいところはあります。ですがロジスティクスまで自前で作れば、簡単にマネできませんよね」

「また商品を実際に仕入れるので、ドロップシッピングだと取り扱えない商材も扱えます。業者も『だれでも買えば卸してくれる』というわけではありません。TANPも1年がかりで交渉したようなブランドも少なくありません。なぜならブランド毀損を気にするからです。だからこそ、そういった商品を扱えるように意識してサービスを作っています」(斎藤氏)

 Graciaは今回の資金調達をもとに、さらなる事業の拡大を狙う。「まだまだ検証の部分が多かったので、オンラインを中心にマーケティングを本格化していきます。その次の段階でマスマーケティングにも挑戦していきたい」(斎藤氏)