消費増税で真に注意すべきは「駆け込み需要が見えない」ことだPhoto:PIXTA

 10月からの消費税率10%への引き上げまで1ヵ月を切ったが、駆け込み需要があまり出てきていないようだ。

 駆け込みと反動減をならす政府の対策が功を奏した面があるかもしれない。

 ただ、これまでの消費増税のときと異なって、景気は調整局面に入り、消費者マインドも2年近く悪化が続いている。政府の対策がなくても駆け込みが出てくる雰囲気ではなかったのではないか。
 
 さらに人口減少時代になり、消費の基調が構造的に弱まっていることがある。

 駆け込みが出ていないとしても、増税後の消費が一段と低迷する状況も想定しないといけない。

消費増税まで1ヵ月
「出てこない」駆け込み需要

 消費増税の3度目の先送りはなさそうだ。米中貿易戦争の影響など景気の先行きに対する懸念は強まっているが、さすがにここまでくると後戻りできないということだろう。