メンタリングを実践する際、キャリアに関するアドバイスを行う人は多いだろう。だが、メンティー(相談者)の潜在力を十分に引き出すには、上司や部下という関係性を超えた一人の人間として捉えて、キャリアだけに固執しないアプローチのほうが有効である。全人格的なメンタリングを実践するための8つのポイントを示す。


 リーダーを目指す人々は、いま現在よりも多くの、さらに優れたメンタリング(対話・助言を通じての成長促進)を受ける必要がある。

 最近の調査によれば、米国ではその需給バランスがまったく取れていない。働く男女の75%はメンターを欲しているが、実際にメンターがいる人は37%にとどまる。そのうえ、いまメンターの役割を担っている人のほとんどは、さほど大きな効果をもたらすことができていない。なぜなら、キャリアの進展という狭すぎる視野に囚われているからである。