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どれだけ根拠を示されても考え方を変えられない人もいれば、空気ばかりを読んで意見をコロコロと覆す人もいる。いずれの場合も信用を失うだろうが、確実なエビデンスがない状況において、自分の考えを変えるべきか否かを判断するのは難しい。筆者らの研究によると、あなたが知的に見られたいか、それとも自信家に見られたいかで、取るべき選択肢が異なるという。


 石頭はどこにでもいるようだ。

 重役会議や政治の現場、日常のやり取りにおいても、確かな根拠もないのに、ある姿勢や立場を守ろうとしている人を見かけることがよくある(それが自分のときもある)。根拠となる明白な事実があるにもかかわらず、教養ある善意の人々が、気候変動を否定し続け、ワクチンが原因で自閉症が発症すると信じ続けているのもそうだろう。

 だが、考えを改めようとしない人のことを、周囲はどう思っているのだろうか。特にリーダーは、相対する証拠を突きつけられても自分の姿勢を頑なに固持した場合、人の目にどのように映るのだろうか。

 それを知るために、実験を行った。