「Old Navyは日米価格差がほとんどなかった」(ファッション業界に詳しいディマンドワークスの齊藤孝浩代表)という。

 トップスが890円から、ジーンズは2990円から、ビーチサンダルが390円からと非常に安い。ユニクロに近い価格帯ながら、おしゃれ感度は高いブランドだ。また、ファミリー全員の洋服を1ヵ所で買い回りできるというコンセプトは日本では少ない。

 ギャップジャパンの松田理宏副社長は、「日本1号店で着実に実績を残してから、多店舗展開していきたい。米国でナンバーワンなのだから、日本でもナンバーワンブランドを目指せるはずだ」と意気込んでいる。実はギャップジャパンがOld Navyの日本出店を本国に要望し始めてからすでに5年がたっている。ようやく念願の出店にこぎつけただけに失敗は許されず、成功に向けてギリギリの価格設定をしたようだ。それだけに顧客に受け入れられる可能性は高く、今後は出店ペースをいかに上げるかが焦点になる。

 一方で、気になるのが日本のみで展開している「The Gap Generation」ブランド。Gapの弟ブランドという位置づけで、ジーンズが4900円から、Tシャツが2400円からという価格設定で、米国のアウトレット業態の商品を中心に販売している。価格だけ見るとGapとOld Navyの中間に位置する。郊外のショッピングモールを中心に20店舗展開している。やはりヤングファミリーを意識して、子どもの洋服の品ぞろえを充実しており、Old Navyとターゲット層がダブっているところがある。ただ、「Old Navyとはイメージもコンセプトも違う。共存は可能だ」(松田氏)としており、ブランドの統廃合は考えていないという。

 海外SPAでは、4月に米ブランドのアメリカンイーグルが日本に上陸したばかり。またH&M(へネス&モーリッツ)やフォーエバー21などは着実に店舗数を増加させている。競争は激化しているものの、SPAにはまだまだ成長の余地があるようだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 野口達也)

週刊ダイヤモンド