10月17日、個人の物価観、すなわちインフレ期待の見極めが難しくなっている。都内で2017年5月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 17日 ロイター] - 個人の物価観、すなわちインフレ期待の見極めが難しくなっている。日銀が公表している「生活意識に関するアンケート調査」によると、5年後に物価が「上がる」と予想する人が4・四半期連続で増加しているが、本当に物価目線が上がっているのか疑問視する声もある。市場では人々のインフレ期待は実際の物価ではなく、生活不安を反映しているとの見方があり、そうであれば上がったといっても素直には喜べない。

物価の予想数値に疑問も

「一般の人は足元の消費者物価指数が何パーセント上がっているか知らないので、数値予想もあまり当てにならない」──。こう話すのは、みずほ証券シニアマーケットエコノミストの末廣徹氏だ。

 日銀が11日に公表した生活意識に関するアンケート調査(2019年9月調査)によると、「1年前と比べて現在の物価は何パーセント程度変化したと思うか」という問いに対する回答は、平均で4.6%上昇、中央値は3.0%上昇だった。これに対して、2019年8月の全国消費者物価指数(除く生鮮食品)は前年比0.5%上昇となっており、末廣氏の指摘通り、消費者の物価目線と実際の物価との間には大きな乖離がある。

 足元の物価上昇率が分からなければ、将来の物価上昇率を予想することも難しい。