シリアのアザズにある両替商10月18日、トルコはシリア北部の軍事作戦を5日間停止することで米国と合意したが、トルコが今後の作戦を継続できるかどうかは、戦場と離れた外為市場の動き次第かもしれない。写真はシリアのアザズにある両替商。2018年8月18日撮影(2019年 ロイター/Khalil Ashawi)

[ロンドン 18日 ロイター] - トルコはシリア北部の軍事作戦を5日間停止することで米国と合意したが、トルコが今後の作戦を継続できるかどうかは、戦場と離れた外為市場の動き次第かもしれない。

 トルコの通貨リラは、西側諸国、特に米国との地政学関係に翻弄され続けている。昨年は米国による制裁の影響で30%も下落し、輸入と外国からの投資に依存するトルコ経済は景気後退に陥った。

 リラは現在、シリア北部情勢を巡り再び売り圧力を受けており、当局のリラ買い介入によってトルコの乏しい外貨準備は脅かされている。西側諸国が制裁を強化すれば通貨防衛のための外貨準備が足りなくなり、ただでさえ弱っている経済は悪化し、エルドアン大統領は軍事作戦に反発する国際社会の圧力に抵抗しづらくなる可能性がある。

 中銀のデータによると、トルコの外貨準備は360億ドル程度で、リラの防衛を続けるにはぎりぎりの水準だ。

 ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)のカール・スチャモッタ氏は「中銀外貨準備の減少、多額の外貨借り換えニーズ、その他の経済的脆弱性により、トルコのシリアでの軍事作戦の余地は限られる」と言う。