米国の失業率が約50年ぶり低水準で推移10月22日、米国の失業率が約50年ぶり低水準で推移し、人件費が上昇するなか、国内企業は健全な利益率を確保するために自動化に積極的に取り組んでいる。ロイターの企業収益分析で明らかになった。写真はワシントン州で昨年10月撮影(2019年 ロイター/Lindsey Wasson)

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国の失業率が約50年ぶり低水準で推移し、人件費が上昇するなか、国内企業は健全な利益率を確保するために自動化に積極的に取り組んでいる。ロイターの企業収益分析で明らかになった。

 こうした取り組みは、単に工場に産業ロボットを多く導入するということにとどまらない。むしろ企業は、人事管理から処方箋調剤に至るまで、様々な業務をこなすことができるソフトウエアや機械に投資することで、低コストの労働力不足に対処しようとしている。

 例えばシティグループは、これまで人手を要してきた日常業務を行うクラウドシステムの拡充を進めている。医療保険会社のユナイテッドヘルスも、自動化への取り組み強化で、来年は10億ドルのコスト削減が見込めると投資家に説明した。コロナビールのブランドで知られるアルコール飲料大手コンステレーション・ブランズは、自動化への投資でボトルの梱包作業の効率が高まり、コストが削減されると説明している。

 米失業率が歴史的な低水準となるなか、企業のこうした取り組みにより賃金の伸びは抑制されている。10月の失業率は3.7%から3.5%に改善したが、平均時給は横ばいだった。賃金上昇率は前年比2.9%に小幅低下した。

 クレディ・スイス・セキュリティーズの米国株ストラテジスト、ジョナサン・ゴラブ氏は、自動化への設備投資で生産性が向上したため「賃金からのマージン圧力を全く心配していない」と述べた。