OKAN代表取締役CEO・沢木恵太氏 Photo by Karin Hanawa

2018年頃に流行した書籍『ティール組織』(英治出版)。フラットな組織作りの新しい教科書としてベストセラーとなったが、それを意識せずに実施して組織のリセットに成功した企業がOKANだ。一度確立したピラミッド型の組織を壊した大改革の経験に学ぶ、成功の秘訣とは。(ダイヤモンド編集部 塙 花梨)

「上下関係のないフラットな組織」は昨今のマネジメント論の流行りであり、それを標榜する企業は多い。しかし、1品100円の各種惣菜を企業内に設置した冷蔵庫に届ける“法人向けぷち社食サービス”の「オフィスおかん」を主力事業とするスタートアップ・OKANの組織構造のフラットぶりは徹底している。完全に上下関係がないのだ。しかも、意思決定の裁量を各社員が持っており、上司の確認や決断を待つ必要すらない。

「何をやるか、どうやるかの判断は個々に委ねています。代表の私でさえ、山手線に乗って自社広告が出ていることを初めて知ったり、知らないうちに人事異動が行われていたりすることが、よくあるんですよ(笑)。私のいないところであらゆることが決まっていきます」(OKAN代表取締役CEO・沢木恵太氏)

 実はOKANの組織は、初めからフラットだったわけでない。つい1年半前までは、部下は上司の判断を仰ぎ、上司は部下の行動を細かく把握するような、典型的なピラミッド型組織だった。

「当社のミッションを最優先に考えた結果、かつてのピラミッド組織を壊す決断をし、リーダーを置かない組織に変えたのです」(沢木氏)