「全世代型社会保障改革」で、高齢者の負担増・受益減は不可避に
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 政府は、「全世代型社会保障改革」を進めるとしているが、「受益が全世代に及ぶ」ということを強調したいように見える。

 しかし、必要なのは、「全世代が負担を負う」ことだ。

 高齢者の負担増と受益減は避けられない。その場合に必要なのは、負担の原則を明確にすることだ。

高等教育費の一部無償化は、
社会保障政策ではない

 政府は、全世代型の社会保障改革を進めるとし、「あらゆる世代が社会保障制度から利益を得る」という面を強調している。

 つまり、「受益における全世代化」だ。

 その例として、高等教育の一部無償化などを挙げている。

 しかし、これは社会保障制度と言えるものだろうか?