ウェブサイト価値ランキング2019#1Photo:PIXTA

企業が消費者とつながるために不可欠な手段となっているのがデジタルメディアだ。ところが、それが消費者にもたらす価値や、事業への貢献度を可視化するのは難しい。そこで本特集「ウェブサイト価値ランキング2019」では、デジタルマーケティングの活動価値を「ウェブサイト価値」と定義し、金額に換算してランキングした。最新の2019年版に見る、キーワード「CX(顧客体験)」のポイントとは?(トライベック・ブランド戦略研究所・後藤 洋、平井郷子/ライター・高橋 学/ダイヤモンド編集部・笠原里穂)

「週刊ダイヤモンド」2019年9月21日号の第2特集を基に再編集。情報は雑誌掲載時のもの

進むデジタル化、変わる消費者
「ウェブサイトの価値」を測定

 現在、私たち消費者の周辺に目を向けてみると、人工知能(AI)、IoT(全てのものがインターネットにつながるという概念)、シェアリングエコノミー、キャッシュレスなど、さまざまな新サービスが次々と生まれている。これまで当たり前と思っていた生活が一変することは言うまでもない。

 一方、企業はどうか。この激変する時代において、その変化に対応できている企業は多くはない。特に、企業のデジタル化を促すデジタルトランスフォーメーション(DX)分野においては、対応が進んでいるとは言い難い。

 NTTデータ経営研究所が今年8月に発表した「企業のデジタル化への取り組みに関するアンケート調査」によると、実際にDXに取り組んでいる企業は43.4%止まり。また、その取り組みに対して「うまくいっていると思うか」との質問に「強く思う」または「おおむねそう思う」と回答した割合も42.4%という結果だった。

 消費者を取り巻く環境の変化とは裏腹に、それに対応しようとする企業の足並みがそろっているとはいえない状況だ。今こそ、消費者の環境と価値観の大きな変化を見極め“CX(顧客体験)強化”を実践することが重要である。