ただ「海外経済の下振れリスクが高まりつつあるとみられるもとで、成長ペースの持ち直し時期がさらに遅れたり、一段と減速するなど、下振れリスクが顕在化した場合には、マクロ的な需給ギャップなどの経路を通じて、物価にも相応の影響が及ぶ可能性がある」と警戒感も示した。

 この評価については、片岡委員が「物価安定の目標に向けたモメンタムはすでに損なわれている」として反対を表明した。

マイナス金利は維持

 長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)と資産買い入れ方針は維持した。短期金利は日銀当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用。長期金利は10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買い入れを実施する。

 これについて、原田泰委員と片岡委員が反対を表明。原田委員は「長期金利が上下にある程度変動しうるものとすることは、政策委員会の決定すべき金融市場調節方針として曖昧すぎる」と主張した一方、片岡委員は「短期政策金利を引き下げることで金融緩和を強化することが望ましい」として反対した。

 日銀は声明文で「先行き、物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、ちゅうちょなく、追加的な金融緩和措置を講じる」とあらためて強調した。

(志田義寧 和田崇彦 編集:石田仁志)

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