日銀11月1日、円債金利が急低下している。米中通商協議への不安や米景気指標下振れへの警戒から世界的にリスク回避ムードが強まったことが背景だが、日銀によるイールド・カーブのティープ化策に対する警戒感の後退も要因だ。写真は都内にある日銀本店前で2016年3月撮影(2019年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 1日 ロイター] - 円債金利が急低下している。米中通商協議への不安や米景気指標下振れへの警戒から世界的にリスク回避ムードが強まったことが背景だが、日銀によるイールド・カーブのスティープ化策に対する警戒感の後退も要因だ。新しいフォワード・ガイダンス(金融政策の先行きを示す指針)という「免罪符」を手に入れ、長期金利がマイナス0.3%に再び向かうとの見方も出てきている。

「長」短金利に市場は注目

 日銀決定会合で31日に決定されたフォワード・ガイダンスでは「政策金利については、『物価安定の目標』に向けたモメンタムが損なわれる恐れに注意が必要な間、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している」との表現になった。

 市場が注目したのは「長期金利」についても言及されたことだ。短期金利だけでなく、長期金利も現在または、それ以下の水準で推移する、と読めるため、現在、ゼロ%程度となっている長期金利目標についても、将来引き下げられる可能性が出てきたと受け止められた。

「日銀がスティープ化を狙おうとするなら、マイナス金利を深掘りする一方で、超長期金利に影響を与える長期金利を維持させる方が効果的だ。しかし、新しいガイダンスでは、そうした制約を設けなかった」と、大和証券・金融市場調査部チーフ・ストラテジストの谷栄一郎氏は指摘する。