5G大戦Vol.10Photo by Kaori Misawa

特集「5G大戦」(全11回)のVol.10は、韓国の5Gサービスについてだ。2019年4月から、米国と「世界初」を争った韓国の5Gサービスが開始。SKテレコム、KT、LGUプラスのモバイルキャリア3社がしのぎを削る。サービス開始から半年が過ぎた今、5G活用で世界一を目指す韓国の現状はどうなっているのか。(マルチメディア振興センター情報通信研究部主席研究員 三澤かおり)

「週刊ダイヤモンド」2019年11月9日号第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

韓国の国策「5G+戦略」が
重点育成を図る五つのサービスとは?

 韓国では5G(第5世代通信規格)の本格サービス開始とタイミングを合わせ、政府から「5G+戦略」が発表された。

 5Gの全国ネットワークは2022年までに完成する予定だ。5Gの活用促進を狙うこの戦略では、五つのサービスを指定して重点育成を図る。

 重点分野には財政面や実証事業などのさまざまな支援がなされ、年限と数値目標が細かく設定された。ネットワークの展開とサービスの進捗も政府が管理する。そのため、5Gの実装面では韓国の先行が予想される。