20日に首相在任期間が歴代最長となる安倍晋三首相
20日に首相在任期間が歴代最長となる安倍晋三首相だが、経済運営では試練に直面している。写真は天皇陛下の「即位礼正殿の儀」を終え、皇居を後にする安倍首相。10月22日撮影(2019年 ロイター/Soe Zeya Tun)

[東京 18日 ロイター] - 20日に首相在任期間が歴代最長となる安倍晋三首相だが、経済運営では試練に直面している。米中貿易摩擦で世界経済の経済が減速する中、2019年7-9月実質国内総生産(GDP)の成長率は前期比0.1%増(年率換算0.2%増)とほぼ横ばいにとどまった。10-12月期は10月の消費税率引き上げ直前の駆け込み需要の反動に加え、台風などの被害の影響もあり、マイナス成長は避けられない見通しだ。

 安倍首相は2012年12月に第2次安倍政権を発足させて以降、大胆な金融政策と機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「3本の矢」を打ち出し、デフレ脱却に向けた経済政策「アベノミクス」を推し進めてきた。その効果もあり、日本経済に暗い影を落としていた円高は円安方向に転換。2017年の日経平均は年末終値ベースで1991年以来26年ぶりの高値をつけた。前回、景気後退が始まったのは2012年4月で、終了したのは2012年11月。安倍首相が首相に返り咲いた2012年12月以降、景気後退に陥ったことは一度もなく、景気拡大はいざなみ景気(2002-08年)を超え、戦後最長となったもよう。

 しかし、足元では企業業績に陰りが見え始めている。SMBC日興証券の調べによると、上場企業の業績は金融危機後、初めて2期連続の減益となる見通しだ。現在は海外経済の減速を背景とした外需の弱さを内需でカバーする状況が続いているが、海外経済の回復がもたつけば、外需と内需の「デカップリング」で景気を支える構図が崩れる可能性もある。

 総務省の「家計調査」によると、2人以上の世帯の9月の消費支出(変動調整値)は1世帯当たり30万0609円と、前年同月比(変動調整値)で実質9.5%増となった。伸び率は、前回増税時前の2014年3月の同7.2%増を上回り、比較可能な2001年1月以降で最大となった。政府の需要平準化策で駆け込み需要は発生しないとみられていたが、ふたを開けてみれば前倒し消費が発生していた。市場では駆け込みの反動を懸念する声が出ている。