10月の鉱工業生産は大方の想定以上に落ち込み
11月29日、10月の鉱工業生産は大方の想定以上に落ち込み、台風の影響を考慮しても弱さが際立つ結果となった。写真は川崎で2017年1月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 29日 ロイター] - 10月の鉱工業生産は大方の想定以上に落ち込み、台風の影響を考慮しても弱さが際立つ結果となった。電子デバイス関連は底入れがうかがわれるものの、自動車や一般機械など日本の生産を担ってきた主要分野の落ち込みを補いきれていない。増税後の消費の弱さからみて、政府の消費平準化策は想定通りの効果を発揮できなかった可能性もある。今後打ち出される経済対策も発動までにタイムラグがあり、景気後退のリスクも懸念される。

下支え役の内需が減退、想定以上の反動減

「駆け込み需要による増産がなかったにもかかわらず、増税後に大きく落ち込んでいる。生産の基調は前回の消費増税後よりかなり弱い」。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査部長は、予想以上の生産・販売の落ち込みをみて、景気後退リスクの高まりにも言及した。これまで輸出の弱さを内需の底堅さが下支えしてきたにも関わらず、その内需に異変が生じている可能性がありそうだとみる。

 政府は、自動車や住宅減税、キャッシュレスポイント還元、教育無償化、軽減税率など、様々な消費平準化対策や所得対策を並べて、消費増税の反動減を抑え込む万全の対策を打ったとしていた。しかし、9月末から10月初めにかけての消費動向について「我々の消費増税対策はあてがはずれたかもしれない」(内閣府幹部)との声が聞かれるなど、駆け込みと反動減が予想以上に大きいとの見方が浮上している。