関心がない背景には、金融・経済のわかりにくさもあるようだ。日銀の説明はわかりやすいかとの問いに対して、「わかりやすい」と答えた人はわずか5.8%で、「わかりにくい」は53.8%に達している。

 わかりにくい理由を問うと、「日銀について基本的知識がない」という回答が44.2%、次いで「金融や経済の仕組み自体がわかりにくい」が41.2%、「日銀の説明や言葉が専門的で難しい」が40.2%と続いている。

 さらに4番目の理由として「そもそも日銀の説明を見聞きしたことがない」が28.6%に上ることも見逃せない。

 日銀は2019年に金融政策に関連する講演・挨拶だけでも26回(12月4日現在)行っており、これに年8回ある金融政策決定会合後の総裁会見や国会における説明などを入れると、「説明責任はそれなりに果たしていると言える」(市場関係者)。

 それもかかわらず、3割弱が日銀の説明を聞いたことがないと回答している現状は、コミュニケーションの仕方に改善の余地があると言えそうだ。

必要なのは国民目線に合わせたコミュニケーション

 日銀はこれまで市場やメディアとの対話を重視してきたが、情報の伝達ルートが多様化する中で、ひとつのルートだけでは国民に情報が届きにくくなっている。このため、さまざまなルートを用いた、国民の目線に合わせた直接対話がこれまで以上に重要になっている。

 金融機関や金融リテラシーを研究している桃山学院大学経済学部の北野友士准教授は、イングランド銀行(英中央銀行)の取り組みが参考になるのではないかとみている。