株式レポート
7月27日 15時17分
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決算発表で株価乱高下 - 「投資のヒント」金山敏之が振り返る 今週の個別銘柄

26日(木)には、前日引け後に発表となった業績の下方修正を受けてキヤノン(7751)が急落しました。キヤノンは通期の業績予想を営業利益でこれまでの4500億円から3900億円へと600億円も引き下げました。欧州の債務問題が深刻化し欧州の景気が悪化するなか同地域への売上比率が高いことや、米ゼロックスが数日前に業績を下方修正していたことからするとある程度の下方修正も想定されていたといえますが、1割を超える引き下げは予想を上回るものだったといえます。

また、キヤノンは23日に「ミラーレス」と呼ばれ、市場が拡大しているレンズ交換式デジタルカメラ事業に参入すると発表していましたが、ミラーレスの寄与がすでに業績予想に織り込まれており、待望のミラーレス発売による業績の上振れが期待しにくいことも失望となりました。さらに、ユーロの想定レートを足元の実勢レートとかけ離れた1ユーロ100円としたことで、一段の業績の下振れも懸念されました。ちなみにキヤノンの下期半年間の為替感応度(為替が1円円高に振れた場合の営業利益へのマイナス影響の目安)はドルで53億円、ユーロで29億円となっています。

したがってユーロの想定レートを仮に95円程度にすると今期の3%の増益を見込む営業利益は一転して減益予想になることも考えられ、前日に下方修正を発表した日立建機(6305)が悪材料出尽くし感から大きく反発したのに対し、キヤノンは先行き不透明感が払拭できず一時13%を超す大幅な下げとなる場面もありました。第1四半期で最終損益が1000億円前後の赤字になったもようだと報じられたシャープ(6753)が大きく売られるなど、このところマーケットの期待を裏切る銘柄を徹底的に売り込む動きが目に付きますが、キヤノンも同様の展開となりました。

一方で日立建機のほかにも決算を受けて買われる銘柄がみられました。ファナック(6954)はこの第1四半期が10四半期ぶりに減益となったものの、中間期の会社予想に対する経常利益の進捗率が5割弱だったことから、業績が計画通り順調に推移しているとの見方から安心感が広がり大きく上昇しました。また、経常利益900億円という通期見通しを初めて公表したJFEホールディングス(5411)に一気に買い戻しが入ったほか、通期見通しを上方修正した日立化成(4217)などが買われました。


【各銘柄の7月27日終値】終値のカッコ内は単元株数


キヤノン(7751)      2,518円 (100株)

日立建機(6305)      1,396円 (100株)

ファナック(6954)     12,690円 (100株)

JFEホールディングス(5411) 1,061円 (100株)

日立化成(4217)      1,195円 (100株)




(シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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