本書の要点

(1)初心を保てば、心は満たされ、守るべき教えは自然と守られる。
(2)坐禅において大切なのは、自身の身体が「今」まさに「ここ」に存在していると認識することだ。身体と心があるべきところにあると、他のすべてのものもあるべきところにあるようになる。
(3)坐禅で落ち着きを得たいならば、心に浮かび上がるイメージに惑わされないことだ。そのためには、自分の呼吸を数えることと、息を吸って吐くことに集中することが有効だ。
(4)ただなにも思考せずに座ることが禅の修行となる。

要約本文

◆ビギナーズ・マインド
◇初心

 禅の修行は難しいといわれるが、それは坐禅を組むことが大変だからでも、悟りを得るのが難しいからでもない。私たちの心と修行とを純粋な、混じりけのない状態にしておくことが難しいからである。

 初心は、それ自体で満ち足りているものだ。その状態を損ねてはならない。なにかを求める心が強くなりすぎると、心は満ち足りない状態に陥る。この状態になると、嘘をついてはいけない、倫理的に反することをしてはいけないなどといった仏の教えに背いてしまう。

 もし、あなたが初心を持ち、心が満たされた状態ならば、このような教えは自然と守られる。つねに初心を保つことは難しいものだが、これこそ禅において最も大切なポイントである。

【必読ポイント!】
◆正しい修行
◇姿勢

 坐禅を組むときは、左足を右ももの上に、右足を左ももの上に置く。この組み方を結跏趺坐(けっかふざ)という。