日本郵政Photo by Masaki Nakamura

「処分」の情報を漏洩した相手は
「郵政のドン」、天下りの先輩次官

 郵便局職員によるかんぽ生命の保険不正販売をめぐる処分は、土壇場で、監督官庁の総務省次官のクビが飛ぶ「波乱」が起きた。

 大臣室の密談を、次官が処分対象の日本郵政に漏らすという前代未聞の出来事だが、この一件で、誰が郵政の実力者なのか、はからずも明らかになった。

「民営化」は掛け声だけで、実権は社長より「偉い」、「郵政のドン」である副社長が握り、その背後に官邸の実力者がいる。

 日本郵政グループは27日、3社長の辞任と、日本郵政の後継社長に増田寛也元務総相の就任を発表。この「実力副社長」も退任させて、政府は立て直しを図ろうとする。

 だが民営化から12年たっても続く「旧体制」を変えるのは容易なことではない。