不景気でも、失業していても<br />夏はやっぱりヴァカンスがフランス流ヴァカンスの季節シャルルドゴール空港は大混雑。
Photo by Satoshi Saikusa

 ヨーロッパは、この長引く経済問題で少し憂鬱な感じだし、かといってこの不況感はリーマンショックの前からあったという感じが僕個人としてある。

 そもそも、通貨がユーロにかわって以来、物価が便乗して上がり、ユーロが強くなってドルが下がった時点で、多くの仕事が海外に流出し、俗に言う国内の空洞化が起きたような気がする。仕事の予算が削られ、物価の高いパリでは生活が辛くなったように思う。ということは、かなりの長い間不況を感じて来たということだ。

不景気でもやはりヴァカンス

 オーランドに大統領が代わっても、あまり急な変化は見られないだろう。彼の政策がうまく行っても、彼の任期中に結果が見え始めることはあり得ないだろうとも思う。

 少し頭を斜めに傾けて考えると、この失業率(約10%)を改善するには、最初に忍耐がかなり強いられるだろうし。明るい話題は少ない。ここ数週間天気が悪く、寒かったりして僕らのギャラリー通りも人影少なく、ここの所さらに財布の紐が堅いと嘆いている。

 渋い顔をしながら隣のギャラリストは聞いて来る。

「夏何処行くの?」

 頭が斜めに傾きすぎてますます憂鬱になってきたので、ポジティブに考えよう!ってな感じで、、、、、、、、「ねぇー夏何処行くの?」。そんな感じで、現状逃避、、、、ヴァカンスの話で盛り上がる。