プラットフォーマーが生み出す、新時代の「独占」

 現代のインターネット社会で隆盛を極めているのが、プラットフォーマー企業であることは論を待たないだろう。いわゆるGAFAと呼ばれるグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルといった世界の時価総額ランキングの上位を占める企業はいずれもプラットフォーマーだし、それに続くウーバーやエアビーアンドビーもそうである。中国のアリババ、テンセントもしかりだ。

 そしてこれらプラットフォーマー企業が圧倒的に収益をあげられるメカニズムは、SCPと極めて整合的だ。なぜなら、各社とも、検索システム、EC、SNS、メッセンジャーアプリなどそれぞれの分野で、独占的な地位を得ているからだ。独占に近いからこそ収益性が高い(あるいは「高くなる」と投資家が評価している)のだ。

フェイスブックのネットワーク効果

 フェイスブックを例に取ろう。同社がなぜSNSで独占に近い状況を築けているかといえば、その背景にある「ネットワーク効果」(network effect)を理解することが重要だ。ネットワーク効果とは、「ユーザーにとって、他の多くの人が同じ製品・サービスを使うほど、自身もそれを使う効用が高まる」特性のことだ。我々がなぜフェイスブックを使うかといえば、その最大の理由は「他の多くの人が使っているから」にほかならない。いかにフェイスブックのユーザー体験やインターフェイスが優れていても(差別化ができていても)、そこに自分の友人や知り合いが多く参加していなければ、使う意味がない。

 逆に言えば、ひとたび一定数がフェイスブックを使い出すと、「みんなが使っているから」と言うだけの理由で、さらに多くの人がフェイスブックを使い始めるのだ。するとユーザーがさらに増えるので、そのさらに拡大したメリットを求めて、またさらに多くの人がフェイスブックに集まる、そして、またさらに多くの人が集まれば、そのメリットを求めてまたまたさらに多くの人が集まる……という雪だるま式のメカニズムが働くのだ。

 結果としてSNSでは、ティッピング・ポイントを超えて利用者数が増えだすと、参加者数が自然に増え続け、やがてほぼ独占状況に至る。そしていったんこの独占状況を実現すると、それは簡単には揺るがない。結果、そのプラットフォーマー企業が超過利潤を獲得し続けるのだ。