1月15日、世界の主要中央銀行による資金供給はことし総額1兆2000億ドルを超え、2017年以来で最高となる公算だ。写真は各国紙幣。2016年1月撮影(2020年 ロイター/Jason Lee)

[ロンドン 15日 ロイター] - 世界の主要中央銀行による資金供給はことし総額1兆2000億ドルを超え、2017年以来で最高となる公算だ。しかし超緩和マネーに乗って過去最高値を更新し続けてきた株式市場は、それでも失望する可能性が十分にある。

 主要中銀は昨年、2011年以来で初めて供給量を上回る資金を市場から吸収すると予想されていた。ところが、米連邦準備理事会(FRB)は金利正常化を停止して3度利下げし、中国人民銀行と欧州中央銀行(ECB)も緩和を強化した。

 ピクテ・アセット・マネジメントのシニア・マクロ・ストラテジスト、スティーブ・ドンゼ氏によると、この3行に日銀とイングランド銀行(BOE、英中銀)を加えた新規資金供給は今年、総額1兆2300億ドルとなる見通しだ。

 これは、2017年の2兆6000億ドル以来で最大で、2008―09年の世界金融危機以降の年平均に近い。しかも昨年の3700億ドルに比べると急増する。

 調査会社クロスボーダー・キャピタルによると、マクロ流動性環境は先月、10年ぶりの高水準に達した。

 市場にとっては朗報ぞろいのようだ。しかし実際には、市場は失望しかねない。ドンゼ氏の推計では、MSCI世界株価指数は現在、中銀が今年2兆4000億ドル供給することを織り込む水準となっている。