春節が過ぎた後も、花見やオリンピックなど、訪日客を呼び込むイベントが続く。旅行の予約が2カ月程度前に行われることを考えると「1日、1日と長期化することによって、影響は大きくなってくる」(前出の観光関連業者)と懸念の声が上がる。

中国株に下押し圧力、消費に懸念

 もう一つ、日本企業に影響を及ぼすのは中国経済の減速だ。中国は、世界の生産拠点から消費拠点へと変貌してきた。第一生命経済研究所では、目先、米中貿易協議の一段の悪化が避けられたことなどを受けて、昨年末には底入れ感が出た中国の株式相場について「連休後は大幅な下押し圧力がかかることは避けられず、再び、家計消費の足かせとなることが懸念される」とみている。

 昨年10―12月期には前年同期比6.0%増を確保した中国の実質GDP。みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は、春節が延長されたことを受けて「製造業の生産活動が止まる期間が3日長くなる。今年1―3月期は、昨年10―12月期よりも弱い数字になる可能性が高い」と指摘する。

 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、悪影響が1年間続く場合には、日本のGDPは2兆4750億円、0.45%押し下げられると試算している。そのうえで「これはインバウンド需要の変化を通じて日本経済に与える影響を試算したもの。実際には、日本人の個人消費悪化の影響、企業の生産活動停滞の影響、海外経済減速の影響なども加わってくる可能性がある」とコメントしている。

(清水律子/取材協力:平田紀之 グラフ作成:田中志保 編集:青山敦子)