進化し続ける
国際都市 東京

今、巨大国際都市・東京は、新たなチャレンジステージを迎えている。行政施設や生活に必要な諸機能が集中する街がいくつもある「“コンパクトシティー”の集合体」東京都心部では、現在も25を超える大規模再開発プロジェクトが同時進行中だ。道路、鉄道、空港、港湾など交通機関の整備も休みなく続く。そうした状況を背景に、知識集約型産業の一大拠点として飛躍しつつある東京の魅力とポテンシャル、「次の10年」を見据えた課題を、森記念財団都市戦略研究所所長で東洋大学教授の竹中平蔵氏に聞いた。

慶應義塾大学名誉教授
東洋大学教授
竹中平蔵氏 (たけなか へいぞう)1951年生まれ。慶應義塾大学名誉教授、東洋大学教授。博士(経済学)。一橋大学卒業。ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを経て2001年、小泉内閣の経済財政政策担当大臣、金融担当大臣、総務大臣などを歴任。現在、公益社団法人日本経済研究センター研究顧問、アカデミーヒルズ理事長、パソナグループ取締役会長、オリックス社外取締役、SBIホールディングス社外取締役、世界経済フォーラム(ダボス会議)理事などを兼職。

休みなく続く大規模開発と
交通アクセス整備

 私が所長を務める森記念財団都市戦略研究所の「都市総合力ランキング2019」で、東京は、ロンドン、ニューヨークに次ぐ第3位に3年連続でランクされた。東京は、突出した強みはないものの、経済、文化、居住環境の分野で評価が高く、魅力あふれた巨大都市を形成している。

 私は年間10~15回ほど海外出張するが、帰国する度にホッとする。東京圏は、約3,600万人という世界最大の人口集積を誇る巨大都市でありながら、高度な通勤ネットワークが整備され、空気がきれいで、水もおいしい。こんな大都市は世界のどこにもない。

 都市機能の面で見た東京の最大の特色は、「コンパクトシティーが連なってできている」ことだ。今、都心部の日本橋、八重洲、丸の内、大手町、虎ノ門、神谷町などでは、大手デベロッパーが主導する大規模再開発プロジェクトが進行している。土地柄もあり、それぞれに個性的で最新の機能・環境を備えたコンパクトシティーが競い合い、さらにその周辺で中規模なオフィスビル、マンションの建設が進む。

 今後もこの動きは止まらない。上記のほかにも、渋谷、浜松町、品川・高輪周辺など大型事業が目白押しで、現在、25以上もの再開発プロジェクトが動いている。

 交通アクセスの整備も加速している。羽田空港では、発着枠の拡大に合わせて、空港に直結した大型ホテル・コンベンション施設の建設が進んでいる。都心からわずか19km、20分で行けるという世界でもまれな好立地を生かし、アジアのハブ空港として飛躍することが期待される。道路網では、環状2号線の豊洲~築地、東京外環道(東京都練馬区から埼玉県を経由し、千葉県市川市に至る)、「東京港海の森トンネル」(中央防波堤地区と有明地区を結ぶ海底トンネル)などが次々と開通。鉄道網についても、JR・私鉄・地下鉄の相互乗り入れや新駅の開設など整備が続く。

2020年春に暫定開業予定の高輪ゲートウェイ駅
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 東京では「1つの再開発が次の開発を誘発する」という好循環が生まれている。その代表例が、山手線・京浜東北線の高輪ゲートウェイ駅新設だ。東北本線・高崎線・常磐線と東海道本線が相互直通運転できる線路「上野東京ライン」が開通したことによって、以前は品川に2つあった車両基地が1つで済むことになり、その跡地を利用した品川地区の再開発が実現したのだ。

 2027年にはいよいよ、その品川駅を起点とするリニア新幹線が開業する。それによってどんな変化が起きるか。名古屋に直結し、さらに大阪まで延伸すると、超巨大な集積を有する「メガリージョン」が出現することになる。沿線人口は7,000万人を超え、商圏が広がることで期待できる経済効果は計り知れない。

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