朝日新聞のマニラ支局長などを経て2009年に単身カンボジアに移住、現地のフリーペーパー編集長を務めた木村文記者が、カンボジアのアツい”今”をお届けします!
若年層が圧倒的に多い! 成長エネルギーが漲るカンボジア
カンボジアは人口の約7割が30歳以下である。
そんな数字を知らなくても、プノンペンの町を歩けばよく分かる。日の暮れかかるころ、大通りは夕涼みにバイクを走らせる若い男女であふれる。家々がひしめき合う路地裏では、年齢もまちまちな子供たちが子犬のように群れて遊んでいる。伸び盛りのこの町は、高度成長期の「昭和」のにおいがする。

カンボジアで働くということは、このあふれんばかりのエネルギーと向き合うということだ。この国に進出する日系企業は2010年から急速に増えている。
10年の投資額は約3500万ドル、11年には7520万ドルと倍以上に伸び、今年はさらに増加傾向にある。理由の一つが中国や近隣アジア諸国では難しくなった「労働力の確保」だ。豊富で、若くて、純朴で、従順。カンボジアの労働力に対するイメージはおおむねそんなところだろうか。
ところが実際に向き合ってみると、その特徴がなかなかに曲者だ。
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