親が与える情報で、子どもの行動に大きな影響がある

 すると、驚くべき結果がでた。

「高齢」にかかわる単語が多く含まれたリストを読んだ学生たちは、「ランダム」な単語リストを読んだ学生たちと比較して、通路を歩くのに40%も長い時間がかかったのである。なかには部屋をでるときに、実際より50歳も一気に老けたかのように、前かがみになって足を引きずる学生までいた。

 バージの研究は、外部からの情報が脳内のふるまいに強烈な影響をすぐに及ぼすことを示す、多々あるデータのひとつにすぎない。

 だから、あなたがお子さんの脳に入れることを認めた情報は、お子さんが世界を予測するやり方に大きな影響を与える。ひいては、世界をどう認識するかだけではなく、お子さんの行動そのものにも影響を及ぼす。生後1ヵ月の乳児であろうと、その20年後の大学生であろうと、この事実に変わりはない。

(本原稿は『100万人が信頼した脳科学者の絶対に賢い子になる子育てバイブル』ジョン・メディナ著、栗木さつき訳の抜粋です)