雇用統計の内訳は、建設業が4万4000人増と、19年1月以来、1年ぶりの大幅な伸びだった。輸送・倉庫業は2万8000人増。宅配便業者や配達人の雇用が伸びた。娯楽・観光は3万6000人増加した。

 一方、製造業は1万2000人減った。12月は5000人減っていた。製造業は米中貿易摩擦によって最も打撃を受けている。米中は1月に第1段階の合意に署名したものの、米国は中国の輸入品の約3分の2に当たる3600億ドル規模の中国製品に課す関税を維持している。

 米航空機大手ボーイングが墜落事故を起こした旅客機737MAXの生産を1月に停止したことも製造業の重しだ。ボーイング最大の供給業者であるスピリット・エアロシステムズは先月、737MAXの生産停止を受けカンザス州ウィチタの施設で20%の人員削減を行う計画を明らかにした。

 政府部門は1万9000人増だった。10年ごとの国勢調査に伴う採用があった。

 オックスフォード・エコノミクスのシニア米エコノミスト、リディア・ブッソワー氏は「1月の力強い雇用創出と堅調な賃金の伸びにより、過去最長の経済成長がなお続く余地があることが改めて示された」と指摘。「ただ、労働市場の成熟化を示すデータもある。雇用者数の下方改定は、市場が過去2年以上そう見えたように若々しい状態にないことを示唆している」と述べた。

 ブリーン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクワドロス氏は「今回の指標はFRBに労働市場をホットな状態で維持させようと思わせるもので、隠れたスラック(需給の緩み)がまだあるという考えや賃上げは緩やかという評価がその根拠になる」と述べた。

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