都内のビジネス街
2月12日、今年の春闘は、かつての一律賃上げ交渉に替わり、成果を反映した賃金体系への移行をより強く反映するものとなりそうだ。2018年5月、都内のビジネス街で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 12日 ロイター] - 今年の春闘は、かつての一律賃上げ交渉に替わり、成果を反映した賃金体系への移行をより強く反映するものとなりそうだ。これまでも一部に成果型賃金を取り入れてきた企業は多いが、今年は春闘の先頭を走るトヨタ労組が賃上げ率に差が出る方法を提案。ひと握りの優秀な人材や人口減の著しい若手への配分が厚くなるなかで、中高年にとっては厳しい状況となりそうだ。

トヨタ労組も評価見合いの賃上げ容認

「かなり賃金が上昇する人、まったく上がらない人が出てくるかもしれない」ー春闘での「パターンセッター」であるトヨタ自動車<7203.T>労組の古川貴之・企画広報局長は、5段階評価に応じた賃上げ方針について、こう述べる。パフォーマンスにより、賃上げに差が出ることを容認する方針だ。

 トヨタの経営側は18年から一律のベア額を公表せず、事実上能力主義の賃金体系への移行を進めてきた。古川局長は自動車業界を取り巻く厳しい環境を踏まえ、まずは会社を盛り立てていく必要性を強調する。

 今年提案した賃上げ額は、月1万0100円、昨年の要求額1万2000円を下回る水準に抑えた。社員間で賃上げ率に差が出ることに加えて、厳しい業績環境もあって、全体として賃金総額は抑制される可能性がある。