テヘランでソレイマニ司令官の写真を掲げる女性
2月3日、米軍のミサイル攻撃によって死亡してから1カ月、ガセム・ソレイマニ司令官は、健在だった頃にも増して、イラクのぜい弱な民主主義に大きな影を落とすようになった。写真は1月、テヘランでソレイマニ司令官の写真を掲げる女性(2020年 ロイター/ WANA /Nazanin Tabatabaee)

[バグダッド 3日 ロイター] - 米軍のミサイル攻撃によって死亡してから1カ月、ガセム・ソレイマニ司令官は、健在だった頃にも増して、イラクのぜい弱な民主主義に大きな影を落とすようになった。

 イラン革命防衛隊の将軍の死によって、彼を崇拝していた親イランのシーア派民兵組織に対する明敏な指南役が不在となり、イラクの不安定な政界に、新たに不穏な動揺が生じている。

 現在、ソレイマニ氏の支援のもとで築かれた影の権力構造(つまりイラクの公式な制度により構成される国家の上に立つ国家)と、若い世代が先頭に立つ反イラン抗議行動とのあいだで、これまで以上に血なまぐさい衝突が生じるリスクが高まっている。

 そうなると、イラク指導部としては、イランという後ろ盾に頼り続けるか、イランによる支配の終焉を求める世代の要求に応じるかという選択に悩まされることになる。

 アナリストや外交関係者によれば、イラク指導部は、もしイラン政府寄りの姿勢に傾きすぎれば政治的な混乱が深まるリスクがあり、イラクが機能不全国家として見限られてしまうということを承知している、という。